夏色の恋【完】
「海のヤツ…」

「ホント、麻衣の話じゃないからね?」

「本当ですかぁ?」


麻衣が疑うような目で私を見たけど、


「ホントだって」


とだけ答えて、北斗の振られた話というのは、一応プライバシーを守る為ふせておいた。


「ならいいんですけど…」


麻衣はとりあえず納得したみたいで、買い物の袋の中身を出し始めた。


袋から出てきた食料品を見て、


「何か作るの?」


と聞くと、


「夜ご飯、カレー作っておくんで食べて下さいね」


と微笑んで、料理を始めた。
< 59 / 134 >

この作品をシェア

pagetop