夏色の恋【完】
私と長谷川さんは仲良しだし、うまくいってる。



ケンカしたこともないし、言い合いなんてすることもない。


2人でいる時間は、いつも穏やかで平和で…。



ほら、やっぱりうまくいってる。




「子供のあんたにはわかんないのよ…」




何故だか寂しくなって俯いた。



普通じゃないんだって、どこかで気づいてる。


普通が何なのかなんてわからないけど、私と長谷川の関係は“普通の恋愛”とは違う。



「なぁ…」

「何?まだ何か言いたいの?」


次は何を言われるのかと、顔を上げて北斗を見た。


けど、北斗の表情はさっきとは違っていて、真っすぐに私を見て、


「オレら、付き合わね?」


なんて口にした。
< 65 / 134 >

この作品をシェア

pagetop