夏色の恋【完】

夏休み後半

次の日の朝、なんだか早く目が覚めた。


寝ている麻衣を起こさないように、そっと部屋を出てリビングに行くと、北斗と海くんがいた。



北斗と目が合ったけど、昨日のことがあって少し気まずくて、


「おはよう」


と海くんを見て言った。


「おはようっス」


そんな態度の私を見て北斗は、


「オレには挨拶ねぇのかよ」


とふてくされた。


そんな北斗がかわいく見えて、


「やきもち?」


と少しからかって言うと、


「はぁ!?」


と、今度は怒ったような表情をした。



同じ食卓に座って、


「あんたって、ホント変な子ね…」


とボソッと言ったのを聞いて、


「その口癖やめろよ」


次は私を睨んだ。


百面相のような北斗を私は笑い、北斗は次々に表情を変えた。
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