夏色の恋【完】
自分で顔が赤くなっているのがわかって、私は俯いた。


「そうだ、北斗!バイト休みならお前も来いよ」

「何?どこに?」

「今日、海でバーベキューすんだよ。里緒菜さんも一緒にさ…」

「は?ヤだよ、行か…」

「行く、行く!」


2人の会話を聞いて、私は顔を上げて、北斗より先に返事した。


「は?何言って…。行かねぇよ」

「なんで?行こうよ」

「行かねぇ」

「いいじゃん!行こうよ!」


海だよ?バーベキューだよ?と、しつこく言う私の言葉に、北斗は首を縦には振ってくれない。


「行こうよ!」

「行かねぇ!」


私と北斗が言い合いしていると海くんは立ち上がって、


「オレ、用意あるから先行ってるから…。北斗、いつものとこな」


そう言って出掛けて行った。
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