夏色の恋【完】
本当にどうかしてる……。



麻衣の部屋で、買ってきた服を紙袋から出して、またそう思った。



「里緒菜さん、北斗のことが好きなんですね…」


「え…?」


じっと服を見つめていた私は、驚いて麻衣に目を移した。


「な、何言って…。そんなんじゃないよ。急に何言い出すの…」


麻衣の言葉に動揺して、広げていた服をたたんだ。


でも麻衣にこのまま隠しておけないと思い、


「実はね…」


と話を切り出した。


「ここにいる間だけ、付き合うことにしたんだ……」

「そうなんですか…」

「私には長谷川さんがいるし……。だいたいあの子16歳だよ?」


バーベキューの時の女の子達を思い出し、


「私となんておかしいじゃん」


そう言って私は笑った。
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