夕暮れ
「ごめんな。」


そういうと
昇は少し離れた


「今、そんなこと言うべきじゃないよな」


内で自分を責めているような
そんな笑顔を浮かべながら言った。







「違うんだ。」

俺は
離れた昇の手を掴んだ





「わかってるんだよ。陽菜を諦める時がきたってこと」

やばい

自分で言ってて泣きそう



「でも・・。気持ち整理する前に、いろんなことが起きてワケわかんねぇ…」





少し涙が出た





男だって失恋したら泣くんだ







陽菜も泣いたのかな?



新しい出会いがあったなら
応援しないといけないな。






「あのさ」

昇の手を掴んだ俺の手を
昇はその上から握り締め

俺の目をみて言った


「まだ、全部本当かわかんないよ?もしかしたら、何かあったかもしれないし。」




俺に希望を少し与えようとしてくれた。









だけど






そんなものは






すぐに消えてなくなる








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