夕暮れ
陽菜は

5限目に戻ってきた。





「まったく!だるいったらないよ~!」

そう言いながら
俺の教室の横を通り過ぎた



「陽菜~ドウシタノよ~」

横にいる女が

陽菜の期待どうりに

話をフル。




「捜索願とか出されてて!ちょっと月曜学校サボっただけなのに!」

ちょっとダルそうに
投げつけるように返す陽菜


少しこっちにも届くように

大きな声で

そして

俺のほうを

チラチラみている



何を期待してるんだ?

俺がやきもちでもやくとでも!?





「でも・・金曜から連絡とってなかったんでしょ?どこにいたの~?」

また陽菜の期待通りの

ナイス振りをする女


「彼氏の家よ。ナンパされたんだけど、私のことすごく好きみたい。20歳なんだけど、とっても大人だし」

また大きな声で

聞かれてもいないことまで

こちらを気にしながら

話す陽菜。






バカじゃねぇか…

俺はお前には興味ないんだよ



大体20歳の男が大人!?


ナンパするようなやつが!?

車でヤルような男がか!?


どういう観察力してんだよ。



呆れてものが言えない

それってこういう事か。



俺が呆れていると

少し向こうに

あきらめた顔の猛がいた。
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