夕暮れ

もうすぐ
学校に着くという時

「たっ滝川くん」


昇が女子に呼び止められた


「おはよう。」

普通に挨拶する昇



いや…
たぶんこの子は挨拶したいわけじゃないぞ。

まぁ、わかっているか。
昇だもんな。



「おはよう。あの…滝川くん、ちょっと話あるんだけど…いいかな?」


顔を真っ赤にして
恥かしいのか目をつぶって、必死で話す女。


しかも
可愛かった。




普段からモテるけど
Xmasが近いこともあり
昇は2日に一度は
告られていた。



でも
断るんだよな。



今日の子も可愛いのに、もったいない。





「わかった。じゃあ猛先に行って。」

「おぅ。」

仕方ないので
一人教室に向かう。


女の子は
少し申し訳なさそうに
こちらに頭を下げて
昇と歩き出した。




< 146 / 238 >

この作品をシェア

pagetop