夕暮れ
「猛」

昇は
座っている俺の背中に
頭をつけた




昇の手が
腰からまわってくる




「昇…」

こういうの困る


「ごめん…ちょっとだけ…」


やっぱりおかしいだろ。

「そういうことは女に言えよ」

昇の気持ちは本気なのか?


「いや…。」


小さくはっきり答える昇

そして
昇のまわした手が
よりいっそう力を増す




俺たちの関係は
まだ少し
おかしかった
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