夕暮れ
昇の声が聞きたいな。


いち


にぃ・・・・


「はいは~い!」


3コール目で電話は繋がった


でも


この軽快な声

…昇のハズがない



「猛ね…。昇は!?」


「大当たり~!昇はお風呂だよ~覗く?」


こ…こいつ…


勝手に昇の携帯の着信みたわね・・・(怒)



私が黙ってると

「覗かない?」

ってもう一度言ってきた。


「裸ならさっきさんざんみたわよ!」


「・・・」


ってあたし何いってるのよ!
ヤッちゃいました宣言みたいじゃない

猛もひいてるって…



「先輩やらし~!」

電話の向こうから
猛の笑い混じりの声が
返ってきたので
少し安心した。


「っと!とにかく!昇があがったら電話してって言ってね!」

「え~!無理だよ!」

「なんでよ!?」


「だってお風呂はいったら、やることあるし」


「え?」




気にしないなんて
言っておきながら
しっかり気にしてたようで

一瞬血の気が引いた


「いって~~!」

いきなり猛の声が聞こえ

「ごめん!何か用事?」

昇の声が聞こえた。

どうやら猛のどこかを殴ったようだ。


当然だよね。


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