夕暮れ
「連絡・・しなくていいのか?」


誰にとは言わなくても
昇にはわかるだろう??



「うん・・・別にいい。」


「・・・俺のせいか・・・」


「そうかもな。」

横を向き
ジャケットを脱ぎながら
目は俺を見つめていた。





その時
また携帯がなった。



半月の間も、何度も携帯はなった。
でも昇はそれを止めようとはしなかった。




まるで聞こえてないように。





「携帯なってるって。」


「うん・・・。」


「とりあえず帰ったって言ったら?」


「うん・・・。」



昇は、弱弱しく返事して
しぶしぶ携帯に手を伸ばした。




相手は・・・・言わなくてもわかるだろう?
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