夕暮れ
「私ね…告白しようと思ってるの」

いきなりの陽菜の言葉に一瞬動揺したけれど、冷静を保った。


「誰に?」

陽菜はうつむく。


「昇…。」

「えっ」

ヤバイ…

何で昇なんだ?

俺たちずっと一緒にいただろ?

何で俺じゃない?


……そんなの



……許さない。



陽菜は俺の様子に気付かない。

「小さい頃からずっと好きだったの。でも今の関係が崩れるのが怖くて……え?猛?」

何も考えられなかった。



気がついたら


俺は陽菜を草むらに押し倒していた。


< 4 / 238 >

この作品をシェア

pagetop