僕のお姉ちゃん
美しき仮面
レストランは、家から車で30分くらいのお洒落なところだった。
そういえば……一度来たことがあったような……
いつだったか……?
「悠、ぼーっとしていないで車から降りなさい、お父さん先に行っちゃったわよ」
「あ、はい……」
車から降りてみれば、にっこりと微笑んだ姉貴。
「留学する前日に来たから……もう6年になるのね。よかった、日本語忘れていなくて」
「忘れられちゃ困るわよ、那緒」
「ふふっ、そうだね。さ、悠、行こう? お母さんも」
「ええ。ほら、悠行くわよ」
「……はい」
そうか、俺の7歳最後の日……姉貴が留学する前の日にここに来たんだ。
あの時姉貴は……16歳。
俺を襲ったときは、15歳。
……8歳も年の差がなければ、俺が押し倒すことだって出来たのに……。
けど、そんなこと絶対にしない。年の差がなくたって絶対に。
人を傷つけるのも、傷つけられるのも嫌だから。
そういえば……一度来たことがあったような……
いつだったか……?
「悠、ぼーっとしていないで車から降りなさい、お父さん先に行っちゃったわよ」
「あ、はい……」
車から降りてみれば、にっこりと微笑んだ姉貴。
「留学する前日に来たから……もう6年になるのね。よかった、日本語忘れていなくて」
「忘れられちゃ困るわよ、那緒」
「ふふっ、そうだね。さ、悠、行こう? お母さんも」
「ええ。ほら、悠行くわよ」
「……はい」
そうか、俺の7歳最後の日……姉貴が留学する前の日にここに来たんだ。
あの時姉貴は……16歳。
俺を襲ったときは、15歳。
……8歳も年の差がなければ、俺が押し倒すことだって出来たのに……。
けど、そんなこと絶対にしない。年の差がなくたって絶対に。
人を傷つけるのも、傷つけられるのも嫌だから。