僕のお姉ちゃん
守るべきひと
「……ただいま」

「あら、おかえり。悠」



家には、姉貴しかいないみたいだ。


……危険すぎる。



「ねぇ、あの後どうなったの? 2人で学校行ったの? ねぇったら」



姉貴を無視して、階段を上る。

なるべく、早足で。


……ぐいっ、と、後ろに引っ張られる。


病み上がりで、頭がぼーっとしているせいか、抵抗できず、姉貴の胸に落ちる。

治ったと思ったのは、春といたからか……そう思った。



「教えなさいよ、悠」



冷えた声とともに、口を軽く塞がれた。

どんどん、気分が悪くなる。



「……また、襲っちゃうけど……?」



ハッとした瞬間にはもう遅くて。


隣の部屋に連れ込まれて、押し倒されていた。



……7歳のときと、同じように。
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