僕のお姉ちゃん
「なんでだよっ……!!」



春が、こんな目にあうことなんかないのに。



「春……っ」



毛布をかけて、強く強く抱きしめても、春の瞳は開かない。



「起きてくれよ、なぁ……死ぬなよっ……」



返事は、何ひとつない。



「ごめん、ごめんっ……全部、俺のせいだ……っ」



姉貴に襲われたとき以上に、涙があふれてくる。


気持ちに気づくのが遅すぎるんだ。

もっと早く気づけば、守れたかもしれないのに。



「春……」











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