僕のお姉ちゃん
しばらく泣き続けた姉貴は、迎えに来た父さんと母さんにすべてを告げて、一緒に警察に向かった。





「よかったね、悠」



2人きりの病室で、唐突に春はいった。



「……うん」



俺はただ、うなずいた。



夕日の照る病室で、2人きりでいるのは、たとえ沈黙が包んでいたとしても心地よかった。


嵐の去った、静かな時間。


ずっと、こうしていたいと思った。

隣にいる春を守りながら、


ずっと、2人でいたいと。



そう思った。



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