僕のお姉ちゃん
「ねぇ悠」

「ん?」



「那緒さんさ、今日会いに行こうよ!」



……え、今日?

ちょっと待てよ春。



「早くないか?」

「いや、授業中ずっと考えてたんだけど……やっぱり同じ人を好きになった同士だし、それに、やっぱりまだちょっと心配で」

「心配?」

「……ちゃんと、元に戻っているか」



それは、俺も同じだけど。

何も、今日行かなくたって良くないか?



「春、気持ちはよく分かるけど……」

「とにかく、はやく那緒さんと話したいの! 色んな話をして、はやく普通に戻ってもらいたいの。ね、お願い!!」



……春がここまで粘るのは珍しい。


どうしてなんだよ、春。
< 63 / 102 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop