僕のお姉ちゃん
姉貴を探さなきゃ。


最悪な事態に陥る前に……。





「でも、なんで那緒さん消えちゃったんだろ? 刑務所の中で、なんかあったのかな……」



春の言葉に、うなずく。


確かにその可能性は高いと思うし、刑務所に入る前のあの姉貴の涙は信じたい。



「でもなんかって……なんだろ?」

「受刑者とか、保護司とか法務教官から、責められるようなこといわれたとか?」

「あぁ……確かに」





それからいろいろな可能性が飛び出して、最終的に口から出たのは、やはりため息だった。
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