僕のお姉ちゃん
守るから、だからそばにいよう
「そう遠くには、行ってないはずなんだ」
俺のその言葉どおり、何分かあたりを探すと、春があっと声を上げた。
「悠、あれ・・・・・・っ」
春の声は、なんだか震えていて。
俺は春の指差すほうにすばやく目を向けた。
「・・・・・・姉貴っ、!」
逃げてんじゃねえよ
いた、っ・・・・・・ご、ごめん、なさ、っ
早く来いよ、ったく、てこずらせやがって
「あいつ、っ」
「え、待って、だめだよ、悠!!」
姉貴の髪の毛を引っ張って、
姉貴を殴りつけて。
そんな男の行動を見てたら、
自然と体が動いていた。