僕のお姉ちゃん
瞬間
頬に強い痛みが走った。
「なっ・・・・・・、!」
「悠!?」
「・・・・・・ふざけるな、姉貴を泣かせるな!!」
血の味がしたけど、そんなの気にしてられない。
今は姉貴を
守らなきゃ。
「はぁ?こんなひょろいの、お前の弟なわけ?」
「姉貴は殴るな。俺はどんなに殴ってもいいから」
「悠っ、だめ、だめよ・・・・・・っ」
「姉貴を、傷つけないでくれよ!」
俺は必死に叫んだ。
男がシスコン、って笑ったけど、別にいい。
僕は、お姉ちゃんが好きだよ。
その気持ちは何度も揺らいだけれど、
今はちゃんと
胸の奥に、あるんだから。