【完】アップルパイ。~先生ト不良少女ノ恋~
「3ヶ月だと赤ちゃんに会えませんね」
そういって笑う先生の笑顔があたしの胸に突き刺さった
「大丈夫だよ!先生は死なないよ!」
あたしは必死に涙をこらえた
「そうですね…」
「あたしも頑張るから先生も頑張ろう…!」
「はい。そうですね」
先生はあたしの頭をグシャッと撫でた
先生の手は大きくて、
あたしを優しく包んでくれる
大きな大きな優しい手
この手がなくなってしまうというのですか?
「あのね、これから抗がん剤と放射線治療が始まるんだって」
「そうですか…それは大変ですね」
「そうだね…先生、あたし毎日お見舞いに来るよ」
「ありがとうございます」
「先生の両親にはあたしから言うね」
「はい。よろしくお願いします」
「先生…」
「なんですか?」
「あたし先生の事大好き」
あたしは涙を流した
「私も大好きですよ。」
そういってキスをした