【完】アップルパイ。~先生ト不良少女ノ恋~
中に入ると仏壇があった
写真には男の人がうつっていた
「あの…これは?」
「拓海のお父さんよ。5年前病気で死んでしまったの。この家はお父さんが生前に残してくれた物なのよ」
先生の言ってた父さんはもう死んでしまっていたんだね
「そうですか…手を合わせてもいいですか?」
「えぇ。もちろんよ」
「ありがとうございます」
あたしは静かに手をあわせた
「あ!大変だったでしょう?」
そういって紅茶とお菓子を差し出してくれた
「あっ!お構いなく!」
「いいのよ。自分の家だと思ってね」
自分の家っていってもなぁ…
「でも、どうしたの?拓海は?」
「あ…その事でお話がありまして…」
「拓海が何かした?」
「いえ…あの…」
先生の病気を伝えなければならない
でもその前に1個だけ聞きたいと思った
「その話とはまた別なんですけど…1個だけ聞いてもいいですか?」
「いいわよ。何でも聞いて」
「な…なんで結婚を許してくれたんですか?」