【完】アップルパイ。~先生ト不良少女ノ恋~

「一人で寂しかったのよ。ここなら赤ちゃんの世話も出来るし、働きたいならココで働けばいいわ。ちゃんとお給料もだすから、ね?」



ね?って言われても…



「そんな…迷惑かけられません!」



「でもあなた実家には帰れないでしょ?」



「確かにそうですが…」



そこまで言ったのか先生…



「いいじゃない。それに働きたくても前科や高校の事もあるから雇ってくれる会社はいないと思うわ。
このご時世、どこだって経験のある人を雇いたいと思うの。
ココならもちろん経験のないあなたでも雇うし、分からない事があったら私にでも従業員にでも言ってくれればいいわ」



「ありがとうございます…」



あたしは深くお辞儀をした



「いいのよ。早く孫の顔が見たくて仕方ないわ♪あ!私の事はお母さんって呼んでね。私、娘が欲しかったのよ。まぁいるんだけど、お父さんに似て無愛想でね」



可愛い人だなぁ…



そう思っていると先生の母さんの目つきが変わった



「それで拓海の事なんだけど…入院費とかは私の家から出すから気にしないで。あなたに払える額ではないでしょうから」



「すいません。助かります」



入院費、治療費はとてもお金がかかる



働きたくてもこのお腹じゃ働けないから困っていたのだ



「じゃあ早くココに引っ越してきなさい。後、病院の場所を教えて?お見舞いに行きたいわ」



「はい。きっとせん…拓海も喜びます」



そうしてあたしは先生の家を出た



先生はとても愛されて育ったんだね。


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