【完】アップルパイ。~先生ト不良少女ノ恋~
先生はどんどん裏路地の方に歩いていった。
道はどんどん暗くなる一方だった。
人なんて全然いなくて。
車一台も通れないような細い道路。
家なんて全然ない、野原ばっかの道。
野良猫と野良犬の鳴き声しか聞こえてこない。
ハッキリいって怖かった。
でも、私は全然平気だった。
だってあたしはしょっちゅうこんなとこ通ってるから。
でも桜には刺激が強かったらしい。
目に涙をため、私の腕につかまっていた。
まァ、そうだろうな。
桜はまだヤンキーなって1ヶ月ちょいだし。
いまだに敬語だし。
人殴れば「やめてください!」ってとめるし。
髪は真っ黒だし。
桜って…ホントにヤンキーか?
そんな事を思いながら、先生の後ろについていった。