俺様彼氏
涙がひいてきた。
なんだか、自分がばかばかしくなってきた。
さっきのは夢だよ。
…きっと。
「で?なんでないてたんだ?」
あれ?普通それきく?だって、男に絡まれてからきたんだから、男に絡まれたからとか思うでしょ。
「あっ。俺お前がブランコに座った時からみてたぜ?」
…は?
ブランコに座った時からみてたんなら、何でもっと早く助けてくれなかったの?!?
「あ。面倒くさかったから。」
あぁ、とあくびをする倉木に、怒りを覚えたけれど、案外悪いやつでもないかもしれない。
「で?なんで泣いてた?」
私は、言ってみた。
だれかに聞いてもらったことがなかったから、緊張…?した。
「うんうん。」
私の話を真剣に聞いてくれるこいつは、まるでお父さんのようだ。
「そっか、辛かったな。」
そっと、引き寄せられた。
「?!!?」
押してみたが、離れない。
とりあえず…泣けってこと…かな?
「おい。」
「?」
「俺様の胸を借りたからには、一万はらえよ。」
?一万…?
「はぁーー?!むりむり!・」