恋文
無自覚で
「香村さん。」
「なに?。」
ほら、ドキドキする。
「これどうやってするの?。」
「えっと……。」
蓮と喋ると緊張する。
思考が上手くまわらない。
ドキドキして、本当に何がなんだか分からなくなる。
「…ありがとう。」
「う、うん。」
自分の席に戻った彼、杉下 蓮(すぎした れん)。
なんだか、蓮に喋り掛けられたり、蓮が近くにくるとドキドキする。
それがなんでなんだか、まったく分からない。
「………はぁ…。」
なんだかため息がでる。
それがなんでかも分からない。
「………疲れた。」
授業中。真ん前の席にいる蓮を見る。
嗚呼、髪綺麗だな。とか
嗚呼、寝てる。だとか、
いつの間にか、沢山君を見ている。