私の先生①
そして、先生が選んでくれた、静かで落ち着いた感じのお洒落なホテルに着いた。



先生らしい。



部屋に入ると一面大きな窓ガラスで、夜景が広がっていた。



私は荷物も放り出して、窓まで走って夜景に見とれていた。
『すごーいっ』って。

そんな私を後ろから優しく抱きしめてくれた先生。

私は、先生と会えず、社会に出てからの、この数ヶ月の緊張が一気に崩れて、安心感と安堵感で涙がこぼれた。


泣き顔をみられないように、先生の腕に顔をうずめていた。



先生は私が泣き止むまで、
そのままでいてくれた。



先生の強引じゃないとこ、ゆっくりゆっくり待ってくれてるとこが、私は嬉しかった。



いつも私の気持ちを考えていてくれた。







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