私の先生①
私が玄関で座って靴を履いていると、大好きな匂いに包まれた。


しばらくそのままでいたけれど、私は立ち上がり、先生と向き合った。

先生ありがとって、サラサラの先生の髪をそっと触った。

先生はいつもみたいに私の頭にポンポンて優しく触れた。

もうこれで最後

私は外に出てドアを閉めた。

先生がドアにもたれて泣いてるのがわかった。

たったドア一枚…

でも私達にとっては、大きな大きな、二度と開く事の無いドアだった。
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