六等星の一生
「なにを言うのですかあなたほどの方が。あなたはこれまでも地上の希望を集めて、生き物たちを照らし続けてきたではありませんか。あなたはこれからもそうでないといけないのではありませんか。私よりもずうっと尊い使命を受けたあなたが、死んでしまわれるなど」

 六等星がそう言うと、一等星は小さく笑いかけてくれました。

「私は一等星などと呼ばれておりましたが、それが天や生き物たちにとって、私があなたよりも尊いものだと示しているのではないと私は考えます」

 一等星の言葉に、六等星は驚きました。

「なぜですか。私よりも強く美しい姿だったあなたがまこと、この世にとって望ましいものである事は確かでしょう。私はあなたのようになりたくて、これまでそのすべを探して、探し続けてきたのです」
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