ノースマイル



ほんの少し目を離した隙に、家族連れが会計を待っていた。



「お待たせ致しました」


量が多い上に、小さな子どもは「これも!」と追加で持ってくる。
なかなか終わらず苛々が募った。

横にしたままの彼女が気になって、仕方がない。


他に客はいないようだった。




俺は新たに客がやってこないことを祈りつつ、家族連れの会計を済ませた。






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