ピンクの小象と酔っ払いとモノバケ様の物語~「労働の価値」スピンオフ
3章 モノバケ様

男はもう、金貨を手にした
 気になっています。
ウィスキーをたのみながら
 思うのです。

…金貨をもっていったなら、
 太郎さんのコーヒーだって、
買えるはずだ。
「嫌(いや)だ、売らない」とは、
言わないはずだ。

金貨をもっていったなら、
 次郎さんのお紅茶だって、
買えるはずだ。
「嫌だ、売らない」とは、
言わないはずだ。

金貨をもっていったなら、
 三郎さんの小麦だって、
買えるはずだ。
「嫌だ、売らない」とは、
言わないはずだ。

そうだ!そうナノダ!

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