きみのて
「どうしてわたしがこんな目に。」


そんなこと考えても仕方がない。
わたしじゃない誰かがなればいいと思っているわけでもない。

でもそう思わずにはいられなかった。


「栞の調子が悪いと、なんだかお母さんも調子悪くてね…。」


陸も調子が悪そうだった。

わたしのせいで、周りまで調子が悪くなる。

誰も悪くないのに。
なぜこうなるんだろう。


帰宅後、すぐベットに横たわり、少し休むと、ようやく腹痛が落ち着きだし、頭と膝が静かに痛むきりとなった。

腹痛がはじまってから、2時間が過ぎていた。

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