きみのて
暗い気持ちで生徒指導部の求職資料を見ていると、指導部の担当者が声をかけてきた。


「加藤さん、俺面接指導受けろって言ったよね?」

「受けたくありません!このままのわたしでいきます!」

「ちょっとこっち来て!最近どうなの?活動は?」

「全滅です!」


若い指導部の担当者に最近の活動を報告する。


「・・・ってか加藤さん、なんでシステム系受けてないの?」

「え?なんでって、なんでですか?」

「販売職なんて向いてないでしょ。システムしかないでしょ!」

「システム、いけますか?わたし・・・」


技術の大学をで、エンジニア職に興味がないわけではなかったが、自信がなかった。


「ていうか、システムしかいけないよ。加藤さんの適正的に。」

「・・・じゃあ受けてみます。」


担当者はそうしなさい、と頷きながら、なぜ今まで受けてないんだ・・・と首を捻っていた。
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