きみのて
涙で目の前が滲んだ。

こぼれるのを嫌って、日傘を少し傾けて空を見上げた。


どうしてこんな時にも、こんなに空を美しいと思えるんだろう…。

きっと、どんなに精神を病んでも、同じように美しいと感じるに違いない。

そう、思いたかった。
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