きみのて

陸、気にしていてくれたんだ。

ちょっとうれしい。



「何もないよ!」

「そっか。」



竹内先輩宅で思い出すことと言えば…



「そういえば、陸あの時わたしのこと避けてたよね?」

「そうだっけ?」

「そうだよ。」

「…ああ。」

「何か思い出したの?」

「ん…光が栞のこと好きだから、俺は協力するようにって米沢に言われてたんだ。」

「そう。」

「最初は栞と付き合おうと思ってなかったから、協力するつもりだったんだけど…、付き合う前日に光に話した。

わかってくれたよ。」



陸がわたしのためにそこまでしてくれたことがうれしくて、じんとした。
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