きみのて


陸は時間通りにやってきた。

わたし達は街でご飯を食べると、お酒を買って陸の家へ行った。



「あのね、これ…作ってきたんだ。」



わたしはホールのミルクレープを渡す。



「ちょっと重くなっちゃったんだけど…」



目をまるくする陸。

そして立ち上がり、フォークとナイフを持ってくると、切り分けて食べはじめた。



「うん、美味いよ!

…ってゆうか」

「…?」



「…俺、こんなクリスマスはじめて。」



陸が潤んだ瞳でわたしを見た。
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