きみのて
「それ、変だよ。」

「そう?変?肌荒れかと思うんだけど。」

「一度病院に行ったほうがいいよ。」

「跡残ると嫌だしね。そうするよ。」


その週、丁度休講が出たので、皮膚科にかかった。


母も付き添ってくれた。

皮膚科の医師は無言で顔を近づけ、わたしの赤い顔ををいぶかしげに見た。

そして、紙に「脂漏性皮膚炎」と書き、わたしに渡した。
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