きみのて
とにかく、美加はわたしを美加らしく受け入れてくれた。

それから他の友達もわたしの病気を知ったけど、みんな心配してくれるばかりで、嫌がっている様子はなく、なんだか嬉しいというより拍子抜けだった。


大学も診断書の提出で対応してくれた。

わたしはほっとした。

バンドは辞めるけど、大学もバイトも、辞めるつもりなんてなかった。

バンドのメンバーも、辞めなければならないことを残念がってはいたが、理解してくれた。

わたしはただ静かに、平穏に暮らしたいと思った。
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