俺様(王子)彼氏の危ない罰ゲーム!?(逆ハー気味)
「キス……返してよ。百万円で」



「ぷっ、百万円って……クックック、すごい価値なんだね?静留ちゃんのキスって」



爆笑ってすごいひどくない?



裕は、お腹を抱え笑っている。



何がおかしいのよ!初めてのキスは、裕斗が良かったのに。


「あ……」



そう言えば、さっきのキスって裕斗との初めてのキスだった。



あんな風にだったから、すっかり忘れちゃってたけど。



初めてだったんだよね。裕斗と……



「っ……」



思い出したら、私の顔は赤くなる。どんどん赤くなる。



裕が不意に、私の頬に触る。
少し生温い体温。



「何思い出して赤くなってるの?」



「ひ……みつ」



「俺とのキス?」



え?



と顔をあげると裕が私を見つめている。


「違う……」



だって、裕は、裕斗じゃないから。



裕って名前だって本当か怪しい。



< 125 / 221 >

この作品をシェア

pagetop