俺様(王子)彼氏の危ない罰ゲーム!?(逆ハー気味)
「オバサン!来たよ!」



八百屋に着くと、ダイコンを持ったオバサンが笑って出迎えてくれる。



「アハハ、元気が良いね!今日は、息子も居るから、チアガール姿で悩殺していきな!」



「アハハ、オバサン変わってる!」



「あたしは、静留ちゃんが、嫁に来てもらっても良いと思ってるんだよ」



そう言って、オバサンは、私の肩をポンと叩いた。



嫁?……私は、裕……斗が……



「いえ、私は裕斗が居ますから」



「奇遇だね?あたしの息子も裕斗ってのが居るんだよ。俳優になりたいとかって言って、八百屋の手伝いもロクにしなくてね」



俳優?裕斗?裕斗って、名前他にも居たんだ。当たり前か……世の中たくさんいるんだもんね……



「世の中たくさん裕斗って居たら、楽しそう!」



「あたしの息子は、ろくでなしだから、静留ちゃんの彼氏の裕斗は、たくさん居たら楽しいだろうね?」



「あ!でも、オバサンにはあげませんよ?」



オバサンは、笑った。私も……
すっかり仲良くなったのは、多分私が、看病をしたからだろう。



誰もしてくれないって、言ってたし。



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