俺様(王子)彼氏の危ない罰ゲーム!?(逆ハー気味)
「裕斗?学校は?昼休み終わるよ?」



怖いのに、腕を掴まれているため、裕斗から離れられない。


俳優の事怒ってたのに……。



裕斗は屋上から去った後も、何も話してくれない。いつの間にか、景色が変わり着いた場所は、近くの公園だった。



裕斗は、ベンチに座るとカバンから何かを取り出す。ノートだった。裕斗は、ペラペラと捲り私に見せてくれる。



子供の字で、たくさん書いてある。びっしりと……



「俺が子供の頃のだ」


そう言って裕斗は、眩しそうに空を見上げた。私も座りながら空を見上げる。



飛行機雲が通った白い跡が続いている。


「あの飛行機雲のように、昔は清々しい気持ちだった」



「……」



「夢は、真面目にやってればあの飛行機雲のように、良い方向に続いて行くはずだった」



そう言った途端裕斗は、握り拳を作る。表情は、切なそうだ。



「オヤジが、俺らに暴力振るうようになって。俺のノートを破ったんだ。それ二冊目な」



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