俺様(王子)彼氏の危ない罰ゲーム!?(逆ハー気味)
私は、持っていたハンカチで足にかかったジュースを拭くと、立ち上がった。



「待って!」



「裕さん……」



「約束忘れたわけじゃないよね?」



腕を掴まれながら裕さんの笑顔が怖いと思った。だけど、頷くしかなかった。裕斗に罰ゲームをしてもらうために……



「……気になるんだ?裕斗の事……」



「は、い」



正直に答えると、裕さんはう~んと悩む。困った表情をして、手を組んでいる。


「好き……」



え?



「そんなに好き……なんだ?裕斗が」



一瞬びっくりした。私の事が好きなのかと思ってしまった。


「多分……」



「でも、裕斗彼女居るよ?」



「知ってます」



「それでも?好きなんだ?」



「はい……」



切ない表情が忘れられない。裕斗の……それに、まだ理由を聞いてない。私を振った。



一応好きじゃなかったと理由は、聞いたけど。なんで私に教えてくれたのかなんて、教えてくれないかもしれない。



なんで、今私の所に来たのかも知りたい。嫌いならシカトだって出来るはずなのに……



理由が知りたい。裕さんも気になる。だけど、裕斗はもっと気になる。



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