確かで不確かな未来に。
そこで授業の開始を告げるチャイムが鳴り、集まっていたクラスメートたちは気まずそうにしながら、ばらばらと席に戻っていった。
後に残ったのは、まっちゃんとナル。
「悪い…。」
「本当に…ごめん。」
「…いいって、本当にさ、大したことないし。な?」
「うん…。」
「ほら、先生来たし、席戻れよ。」
「うん…」
あいつらは全然悪くない。
責任なんて感じてほしくない。
でも…何だこの気持ち?
俺は、痛む手首を左手でそっと握った。