空色
―いってらっしゃい、葵―


「っッ…」



「あれ?坂田?」


「……真島くん?おはよう」

偶然なのか、真島くんが笑いながら手を振っていた。
私もつられてふりかえす。

「坂田はいつもこんな時間に登校してんの?」

「え?うん、そうだよ」

「早起きなんだな!」

「そんなことないよ。真島くんこそ、早いんだね」

「あー俺?なんか今日は早く目が覚めてさ」


そう言って真島くんは視線を前から下へさげた。

どうしたんだろう?


「真島くん?」
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