空色
なんで神崎くん?


「あいつは…俺が持ってないものをもってる。それは…“自由”」


「自由…」


真島くんが言った言葉を繰り返す。


私だって持っていない…


自由……




「だからかな?友達になれたのはさ!羨ましかったんだ…」



私は…
なんで百合と友達なんだろう。

ううん、友達なんかじゃない。

友達という束縛。


百合は誰かに傍にいてほしいから…

だから……



「俺、思ったんだ!友達って本当に傍にいてほしいと思える人が友達なんだって!」



本当に傍にいてほしい…?そんな人…いたかな。

かな?百合?



「坂田はさ、そんな風に思えるやつ…いる?」
< 34 / 36 >

この作品をシェア

pagetop