ー花言葉ー
なんとこの部屋の主は政史ではなかったらしい…。
(え?俺部屋間違えたの…か??)
ここの部屋の主は俺の親友政史ではなく小学生くらいの小さな女の子だった。
その女の子は髪が背中くらいにまで伸びてあり、とても奇麗な黒色をしていた。
本を片手に、目をパチクリさせ俺を見ている。
女の子と目が合った。
「!!」
俺は女の子の瞳に見とれてしまった。
それは真珠のようにきれいに澄んでいて、
この世のものとは思えないほど美しかった…。
ドクン、ドクン……
(あれ?何で俺の心臓こんなにうるさいんだろ??)
「-…おにぃーちゃん誰?」
俺は女の子の声に気づきハッっとなった。
「ん?お、お兄ちゃんか…??お兄ちゃんはだなぁー…」
今まで女の子に見とれていた事、意味もわからぬ心臓の音、
部屋を間違え入ってきてしまった事に
頭がパニックになり、質問に答えなれなかった。
「私は間宮 玲。ずーっとここの病院にいるの。」
「お、俺は石居 椿。友達の見舞に来たんだ…!!」
俺が中々答えなかったため女の子…玲ちゃんから答えてくれた。
(…なんか自分より小さな子に気遣ってもらうとかハズいんだけど////)