ワンコ先輩とあたし。
…どうしてこうなってしまったんだろう。
教室内は先程桃子達が帰っちゃったからあたしとあの先輩の二人しかいない。
な…なんかめちゃくちゃ空気が重いよ~…
「…で、話ってなんですか?先輩」
「…あのさ、俺運命ってあると思うんだよね。」
「……………はあ…」
いきなり何を言ってるんだろうこの人は。
そんなあたしの聞く気もなさそうな応答を流して、先輩は語りだした。
「なんかこう…ビビッって衝撃が走るような。で、そのあとはもうそれしか考えられないんだ。
それはまるで……」
…よくわからないけど時間がかかりそうなことは確かだよね;;
そう思うとだんだんじれったくなってきた。
「あの、単刀直入にお願い出来ますか?」
いい加減あたしもイライラしてきた。
ただでさえ男が嫌いなのになんで長々と話されなきゃいけないのよーっっ!!!
先輩がちょっと止まった。
気付いたのかな?
「…わかった」
お、どうやら気付いてくれたみたい。
今日は疲れてるからぱっぱと終わらせて帰ろーっと………
…あれ?
なんか先輩が異常に近くにいる気がする。
っていうか……!?
近い!!何この距離!!??
気が付けば先輩との距離は30センチもなさそうだった。
慌てて離れようとしたら両方の肩を掴まれて身動きが出来なくなって…
何よこの展開―っっ!!!??
そしてあたしの耳元で先輩が口を開く。
「…香代、俺のものになって?」