ワンコ先輩とあたし。






あたしは校内の廊下を全力疾走していた。










とりあえず…

直感だけど、あのままいたら危ない気がしたのだ。



なんかアレルギー反応みたいのが一瞬おこったというか…




っていうか変な展開でファーストキスなんてとらせるかーっっ!!!!
(怒)



男なんかとそんなことするくらいなら屋上から飛び降りるほうがまし!!!(←おいおい)













「追って…来ないよね?」





あたしはスピードをゆるめて後ろを振り返った。誰もいないみたいだ。




「はぁっ…はぁっ……」



呼吸が荒い。心臓もバクバクいってる。



…この心臓の高鳴りって、単に疲れてるからなのかなぁ…それとも…

























……………警告?








その時だった。







「か~よ~ぉ?ここにいるの~?」



すぐ近くにある階段から男の声。間違いなくあいつだ。






っていうか…………







「み~つけた~っ♪」










追ってきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!











「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっ!!!!!!!!」










校内に悲鳴を響かせて、あたしはほぼ目をつむった状態で走り続けた。先輩がなにか言っていたが、聞かずに逃げた。










―その時の先輩の顔は見なかった。どんな顔をしていたんだろう…
































こうして、恋嫌い・男嫌いの彼女と不思議(と言うより変態?)な彼の物語が 幕を開けたのである…










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