君の肩越しに見えた景色【短編】




「離さない。」


「なに言ってんのよ…離してよ…アタシともう、会えないんでしょう?



好きな女ができたんでしょう?」


「あぁ…そうだよ…」


「じゃあ、アタシの事、放っておいてよ!」




「放っておけない」




「どうして!?アタシなんて、邪魔なんでしょう!?アタシなんて、いない方がいいんでしょう!?


大丈夫よ…慣れてるから…こんな事…






1人は慣れてる。


別に平気。

ずっとそうだったから。

アンタがいなくなっても


アタシは別に平気だよ!」



ウソだ!
ホントは「イヤだ!」って叫びたい!


アタシの事
1人にしないでって叫びたい!


泣きたい…
すがりたい…
引き止めたい…







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