君の肩越しに見えた景色【短編】
「………好きだ…」
えっ………?
「好きだ…」
「なに言ってんの?」
「好きだ…」
「なに…言ってるのよ………?」
「俺…愛子が好き。」
「ふざけないでよ…さっき、アタシとは会えないって言ったじゃない…」
「あぁ~会えないよ」
「じゃあ、アタシが好きなんて、からかわないでよ」
「違うよ…からかっていない。からかう筈ないだろう?
俺は、お前が好きだ」
抱きしめる腕の力が増していく…